よもやま【にほい】

くさいけど、病み付きになってしまう臭い。
挙げてみると、やはり書くのも躊躇うものが多い。
足の指の詰まりものを筆頭に、ゲップ、オナラ、フケ、スペルマ、下り物、排泄物、汗・・・などなど、これ以上挙げると気持ち悪くなってくるのでやめるが、人によってはもっとあるのであはないだろうか。想像のつく限りでこれだけあるのだから。

なぜ人は己のにおいに病みつきになるのか、またにおいたくなる衝動にかられるのか、そしてその臭いをかぐことでどんな欲求を満たそうとしているのか。他人の臭いは嫌悪するが、自分のものなら許せてしまう。また許さざるを得ない。かがざるを得ないという状況に置かれると、嫌悪すらも許容に変わるように、順応能力が作用するのであろうか。

昔を思い出させる懐かしき臭い。気を落ち着かせる臭い。鼻をつく深いな臭い。甘い臭い。辛い臭い。そして今回のように、不快ではあるが匂わずにいられないような不思議なにおい。

初めて友達のうちに行って、まず感じるのは、自分の家とは明らかに異なる、その家特有のにおい。彼や彼女の服に染み付いているあの匂いである。

におい、におい。

(中略)

かわいいあの女の子も、綺麗なお姉さんも、みんなみんなオナラをしているのだなぁ。ゲップもしているのだなぁ。そんなこと考えてたら、すこし萎えた。

綺麗な現実の裏には、必ず闇がある。そんなお話。