生活【老人と少年】

今くらいの気温と湿度が一番過ごしやすい。


友人とキャッチボールをしたのだが、汗もほとんどでることもなく、非常に快適な気候だ。


途中、老人と小学校低学年のガキが、俺たちがキャッチボールしてる付近にやってきた。そして、ガキが突如こちらに走ってきて「阪神阪神!」とわめき散らすのである。というか、その言葉以外聞き取れるものがなかったというほうが正確やな。


そのガキは俺ではなく、友人の周りをメインに張り付き、キャッキャ騒いどった。爺さんは時折「邪魔になるから戻ってきなさい」とは言うが、ガキは聞く耳持たず。どうしたもんかとは思いつつ、そのままキャッチボールを続ける俺たち。そのたびに言葉にならぬ声でわめくガキ。それを見つめる爺さん。傍からめたら異様な光景である。


最後は、爺さんに手を引っ張られて連れていかれたが、あれは一体なんだったのか。ガキさんは最後まで「いやいや!」と言って駄々をこねとったな。


ともあれ、長時間聞き続けた少年のその声が脳裏に焼きついて離れん。


頼むから夢には出てくんなよとお前、と言いたい。くそ、話かけても無視しやがって。世の中、いろんな奴がいるもんだまったく。


阪神阪神!!