ダーダネルス海峡

 昨日、塾のバイトにチャリンコで行く途中、若い警察官に呼び止められた。どうやら、俺がこのチャリをパックったと睨んでいるらしい。確かにこのチャリンコは塾長の父上の遺品であり、俺のものではない。借りているのだ。ちなみに俺のチャリは、一年ほど前おかんが勝手に公民館へ行くのに乗ってったのだが、そこで鍵をかけないで駐輪するという平和ボケ丸出しの行いをし、案の定パクられました。んで、このチャリンコの経緯をその若造に説明、そして急いでるからと言って立ち去ろうとしたところ「待って待って」とその若造(いやほんま遅刻しそうやねんて)。こいつ俺を完全に疑ってるな、と直感。その後そいつは、チャリの登録番号を無線で本部に知らせ、照合。その間、俺は道行く人に疑いの目で見られ、いらいら(私は無実です)。で、照合した結果そのチャリンコが俺が既にそいつに言っていた人物(塾長のおやっさんね)と一致したことを知るや、俺の顔も見ずに「はい、もう行っていいよ」やと。ファッキン!なんやそのふてぶてしい態度は!という怒りを胸に俺はすでに遅刻が確定している塾に急ぐのであった。