生活3【VS 見知らぬ人】

久々にゲーセンに行き、人気の少ないコーナーに。そこで、特に理由はないが、テニスのゲームをしてみた。


もちろんこのゲームをやるのは初めてで、コンピュータ相手に苦戦していると、一人の対戦者が入ってきた。


少しドキドキしつつも、見えない相手と試合に興じることに興奮を覚えた。


いざ戦いはじめると、奇跡的なぐらいに腕が互角なのであった。このゲームは4セット取ったほうが勝ちなのだが、お互い3セットを取り、譲らない。そしていよいよラストのマッチゲームへ突入する。


が、試合はやはり終わらない。マッチゲームは、1球決まるごとにポイントが加算される形式のようだが、ラスト1球で決めれば勝ちという状況を幾度となく重ねた。そして戦いはじめて30分くらい経過したころ、二人のポイント数は22対22でこの時点でもジュース。すでに意識は朦朧としていたが、それは相手も同じであろう。既に友情めいたモンが心に生じたのをはっきり覚えている。


結局最後は、俺が26対24で彼(間違いなく男だろう)に競り勝ち試合終了。完全燃焼である。


戦いの余韻にしばし浸った後、椅子から立ち上がり、熱戦を交えた相手の様子を伺いに行くと、そこにはもう誰もいなかった。。。